今回は、HGCE 1/144 デスティニーガンダムのレビューをご紹介します!
HGCE デスティニーガンダムは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場するシン・アスカ搭乗MS『デスティニーガンダム』の1/144スケールモデルキットです。最新フォーマットにより、スタイリッシュなプロポーションを再現。アロンダイトビームソードや高エネルギー長射程ビーム砲などの専用武装に加え、パルマフィオキーナ、光の翼といったエフェクトパーツが付属。価格は2,376円(税込み)です。
HGCEのフォーマットをベースに部分的に改良を加え、より柔軟な可動を実現した最新フォーマットでキット化されました。旧キット(HG SEEDデスティニーガンダム)に比べ、より洗練されたプロポーションになっています。
各部ともパーツによって細かく色分けされ、高い完成度を誇ります。塗り分けが必要ないくらい、素組みでも十分な仕上がりに。シールは部分的なモールドの色分けを補うくらいです。
ポリキャップはPC-002Aを使用。ですが関節などもポリキャップを殆ど使わず、パーツによる組み合わせ箇所が多数です。組み立て直後の関節強度は高く、ポージングで弱さを感じないキットになっています。背中に派手さのあるウイングユニットを装備していますが、自立は可能です。やや後方に比重はかかります。
頭部。全体的にシャープな造形で、旧HGにはなかった血涙なども別パーツで色分けされています。前後挟み込みによる組み合わせですが、上部から側面にかけてできる合わせ目は段落ちモールド化されているようです。
額のセンサーはシールでの色分け。後頭部のセンサーは塗り分けが必要です。ツインアイやセンサーはグリーンパーツにシールを貼っての色分けです。
胸部から腰部。かなり細かい色分けが再現されています。エアインテークやライトパープルのラインなどもパーツで色分けされています。
胸部内部パーツは特徴的な新規フォーマットで造形されています。
サイドアーマーもパーツによる色分け。腰アーマー裏は裏打ちパーツこそないですが、パネルラインが造形されています。フロントアーマーはそれほど広く展開はせず、リアアーマーは可動しません。
サイドアーマーは付け根が別パーツ化され、適度に前後可動します。サイドアーマー上部のダクトも別パーツで色分けされています。
股間部が上下にスライドし、脚部の可動域を広げるギミックがあります。
腕部。こちらもしっかりとした構造になっています。
二の腕、前腕共に筒型で、合わせ目はありません。手甲の黄色いパーツが外れやすいので注意です。(個体差がありそうです。)
前腕は回転可動します。ポリキャップ接続で、頻繁に可動させていると外れやすくなるかも。
ショルダーアーマー。前後挟み込みタイプで合わせ目はモールド化されています。側面にはフラッシュエッジ2 ビームブーメランを装備しています。
フラッシュエッジ2 ビームブーメランは脱着が可能で、付属のビーム刃を取り付けることで武器として使用可能です。フラッシュエッジ2 ビームブーメランは肩から外れやすいので注意です。
脚部。こちらもしっかりとした作りになっています。
大腿部は筒型、膝下は左右挟み込みタイプですが合わせ目はモールド化されています。膝の装甲や細長なダクトなどもパーツで細かく色分けされています。
後部のスラスターは少し可動します。スラスター内部は塗り分けが必要。
ソール部。シャープな造形で再現されています。足裏はモールドが造形されていますが、つま先側には肉抜き穴があります。
つま先は少し角度変更が可能。
バックパックは2ダボ接続。固定強度はかなり高めで、脱着はすこしし難いかもです。首部分が突き出ているので、他キットバックパックを取り付けるのは難しそうです。
ウイングは悪魔のマントのような特徴的なカラーリングと造形が再現されています。
黒い部分は1個パーツなので合わせ目はありませんが、赤い部分は左右挟み込みタイプで合わせ目ができます。内部はグレーパーツでダクトが別パーツ化、色分けされています。
ウイングは幅広く展開が可能。
収納した状態でも少し角度変更が可能です。(画像左が少し角度を変えた状態。)
前後にも可動しますが、デスティニーガンダムに装備した状態だとここまで広くは動かせないようです。
高エネルギー長射程ビーム砲やアロンダイト ビームソードのホルダーはアームによってフレキシブルに可動。アーム付け根はボールジョイントです。内部は武器類の形状に合わせたモールドが造形されていて、武器類がしっかりと固定されます。
中央のバーニアは適度に上下可動します。バックパックは左右挟み込みタイプですが、合わせ目は段落ちモールド化されています。
MMI-714 アロンダイト ビームソード。ライトブルー成型色の武装で、刃先を折りたたんだ収納状態です。合わせ目はモールド化されています。側面の三角モールドは赤いシールでの色分けです。
鍔を展開し、刃先を伸ばして武器として使用。
構造自体は旧キットからあまり変わっていないようですが、刃の部分が別パーツ化されています。
高エネルギー長射程ビーム砲。こちらはライトグリーン成型色で、合わせ目はモールド化されています。側面のモールドも細かく造形されていてリアルさがあります。
砲身を伸ばし、グリップを展開することで武器として使用します。
グリップは前後や回転可動します。
旧キット(HG SEEDデスティニーガンダム:画像右)と並べて。並べると、全高やカラーリング、プロポーション、造形などがかなり違っているのがわかります。ウイングユニットのサイズなどもだいぶ違っています。
頭部を並べて。全体的に丸みを帯び、今風のバランスの取れたフォルムになっています。
ウイングユニットや武装類を比較して。ウイングがサイズアップし、武装類はシャープな感じでコンパクトに。
頭部の上下可動はそれほど広くありません。顎が干渉しやすいですが、左右へは問題なく可動します。
腕はY字程度にまで上げることができます。肘も深くまで折り曲げることが可能です。
肩は、後方へはボールジョイントなりですが、前方へは広めにスイング可動します。
腹部の可動が柔軟なので、上半身を広く前後スイングさせることができます。
腰はアーマー類が干渉するので45度程度までの回転となります。アクションベースへは、通常通り股間部に差し込んでのディスプレイとなります。
腰アーマー類がそれほど大きく展開しないので、前後開脚もそれに合わせて水平程度にまで可動します。
膝は二重関節で深くまで折り曲げることができます。膝内部パーツの合わせ目はモールド化されていて、膝裏パーツもモールドっぽく造形されています。
足首は前後、左右ともそれほど広くは可動しないようです。
左右への開脚は水平程度まで広く可動します。サイドアーマーも付け根の可動で後方に移動できるので、干渉することもありません。
内股は大腿部と股間部が干渉するので45度程度ですが、がに股は付け根の回転に干渉もないので、水平以上に可動させることができます。
立膝はきれいな姿勢でこなしてくれました。
可動域の総括としては、各部とも完璧というほどではないものの、かなり広範囲な可動域を持ったキットになっていると思います。肩部や腰部などは新構造なども採用されていてより柔軟なポージングが再現できそうですね。(ウイングユニットを装備していても可動域はあまり変わりはないようです。)