本帖最后由 C君仔 于 2012-6-11 21:27 编辑
ご好評を頂いている「あみブロ開発者インタビュー」!
バンダイコレクターズ事業部 企画開発ご担当のAT氏をお迎えして、9月発売予定の最新アイテム「スーパーロボット超合金 恐竜戦隊ジュウレンジャー 大獣神」や「スーパーロボット超合金」(文中以下「スパ金」)シリーズの開発についてのお話を、今回から全3回のインタビューでお伺いしたいと思います。
AT:お久しぶりです、企画開発担当のATです。
スパ金「大獣神」については、先日あみブロさんで公開した試作品レビューでほぼ基本的な仕様説明は網羅できていますが、企画開発担当としてもうちょっと突っ込んだ話をここだけでさせて頂きますね。
── 「大獣神」では試作品を最速レビューさせて頂きありがとうございました! まだ読んでないよ、という方はこちらからどうぞ。
【スーパーロボット超合金 大獣神 試作品レビュー】

「大獣神」は劇中イメージが命!スパ金「着ぐるみ」ロボへの挑戦
── 「大獣神」!90年代の戦隊シリーズに燦然と輝く「巨大神」がスパ金でついに降臨ですね!!
先日試作をレビューさせて頂きましたが、AT氏がご担当された今までのスパ金「ゴーカイオー」「デカレンジャーロボ」「マジキング」に比べると、映像劇中のイメージから超越しすぎない、オーソドックスなスタイルですね。
AT:「大獣神」はその「マジキング」等と比べて、基本的に技やアクションの幅が少ないロボットなんですね。
『恐竜戦隊ジュウレンジャー』が放映された1990年代は、まだ本編映像も着ぐるみメインで撮影されていて、CG全盛の現在の戦隊ロボのような「あのロボと言えばあのポーズ」といった「決めポーズ」のある戦隊ロボはシリーズの歴史において実はまだ少ないんです。
── スチル写真等だと、だいたいロボは「剣を構えて仁王立ち」ですよね。
AT:「大獣神」の必殺技「超伝説・雷光斬り」も、上から斬ったり横から斬ったり下からV字に斬り上げたり、と特に動きが定まっていないので、スパ金化においても『大獣神の動きはこうつけるべき』というよりは『劇中映像のイメージでカッコよければいい』という感じで開発しています。
そこでスパ金「大獣神」では「劇中イメージを損なわない」というのが一番大事なので、もちろんスパ金風にややマッシブにはしてありますが、「AT担当の商品」としてはプロポーションアレンジはかなり控えめにしています。
CGを使用した絶対的な「決めポーズ」も無いので、基本的に着ぐるみの資料とDX玩具をベースにしたイメージで作っています。
── モチーフの時代背景によっても、商品化への切り口がまた変わるんですね。
現代風にアレンジされつつも、劇中の「大獣神」のイメージが色濃く残る
この造型には、着ぐるみやミニチュアワークス好きにはグッとくるものがあります。
AT:5体の守護獣も、左脚のトリケラトプスと右脚のサーベルタイガーが、着ぐるみでは合体前後でかなり形状が違うんですよね。これもどうしようかな、と思い版権元様と相談しました。
どちらかというと合体前のモードの方が「カッコいい」顔をしていたので、スパ金での「大獣神」の脚は守護獣モードのデザインを元に造型しています。
── それにしても……この胸板の厚さはまさに「大獣神」のイメージ! 下から見上げると顔が見えなくなる程の、この厚さの再現度がまた良いですね。
AT:そう。「大獣神」って、もう胸板の厚いこと厚いこと(笑)
基本的にキャラクターの胸は、可動フィギュアにするには薄くて狭い方がやり易いのですが、「大獣神」に関しては胸幅を狭くしてしまうと印象を崩してしまうのでこの胸の厚さは維持しました。
この胸のバランスから全身のプロポーションを逆算していくと、全身がベーシックな印象に意外とちゃんと収まるんですね。
── ベーシックにまとめた、と仰いつつ、肩の部分などは劇中イメージよりもかなり大きく、完全に「肩アーマー」的にアレンジされましたね。
AT:本当はこの形状だと、腕を水平に上げていくと肩アーマーと中の肩が干渉してしまうんですよね。なので「大獣神」では普通はパーツの中央にある軸の位置を外側にずらして、パーツ同士の干渉を逃がす形にしています。
実在の着ぐるみに近いプロポーションを維持したので、そのままではどうしてもアクションフィギュアとして「可動」がさせ辛いんです。
この辺は戦隊ファンの方ならお解かりになると思います。
── 解ります。時代が進んで、メカの数も増えて合体機構も複雑になった後の戦隊シリーズでは「自分で歩かず牽引されるロボ」も出てきましたね。
AT:外観を崩さず、かつアクションフィギュアとしての可動域やポージング性を確保する為に、「大獣神」では今までの「マジキング」「デカレンジャーロボ」等よりも、肩などに見られるような「引き出し式関節機構」をより積極的に搭載しています。
── お腹も引き出し式なんですね。引き出した部分にもちゃんとディティールが入っています。
一目で伝わる素晴らしいどっしり感に、肩からひじからひざから引き出されギュンギュンと手足を動かす全身の可動構造!
これら可動を含めたスパ金「大獣神」の真の実力は、発売間近にあみブロで製品版サンプルにてじっくりとご紹介させて頂きます!お楽しみに!
超貴重!スパ金「大獣神」の開発資料を初公開!
AT:これは商品開発にあたって修正点をまとめた資料です。現時点では、この資料から開発がさらに何段階か進んでます。
── これは……!超貴重な資料ですね……!
顔の面構成、腹部インテークの設定やバックショットの細部など、戦隊ファンとして読んでいるだけ、眺めているだけでも面白いです。
AT:劇中の着ぐるみを参照にしていますが、着ぐるみをそのまま立体にするとディティールが少し寂しいんですね。
そういった箇所はDX玩具から面構成などのニュアンスを拾い上げて補完していく、という感じです。
逆に胸のシルバーの牙なんかも、着ぐるみは造型ですがDX玩具ではシール処理になっていて、とそれぞれのイメージに差異のある箇所は、スパ金では間を取って「立体感も出しつつ統一感も出す」ようにしています。
細部、着ぐるみとDX玩具の差異、全身のプロポーションなど諸々全てをひっくるめた「大獣神のイメージ」をスパ金でしっかり作らないと、と思って、今もさらに開発を続けています。
── 劇中設定との完全一致を目指す、というよりはそのロボの魅力とカッコよさを120パーセント内包したイメージの立体化を目指す、という点では一見異なる「大獣神」と「マジキング」にも、共通するものがあるんですね。
AT:全身のディティールに関しては、基本的にDX玩具を参考にしていますがDX玩具に無い肩関節のデザインは、スパ金では「ジュウマンモス」の脚のデザインをそのまま持ってきてあります。
── 恥ずかしながら、初見で私もまさかあそこがジュウマンモスとは気がつかずに「あらカッコいい」としか思っていませんでした……
AT:実際の着ぐるみでは見えない箇所ですが、劇中で「ジュウマンモス」が合体している箇所なので、そこからデザインを持ってくればそこだけ浮いたりはしないだろう、と思いまして。気づかれなければ成功です(笑)
ここで全く関係ないデザインにすると、どこか「ニセモノ」になっちゃうんですね。
── AT氏がスパ金「マジキング」のインタビューで「オリジナルのデザインに無いものは作らない」「ウソはつかない」と仰っていた事ですね。
AT:あと胸の天面の処理も大変でしたね。着ぐるみではここにディテールが見当たらなかったので、変形シーケンスを参照して折りたたまれたプテラノドンとティラノザウルスの脚の痕跡を軽く造型してあります。
── 一番小さいプテラノドンもちゃんと居るんですね!(画像の1)それと太ももの裏のこのディティールは、ティラノザウルスの脚の裏ですか!
AT:DX玩具では太ももの裏に「ティラノザウルスの脚」がもっと立体として露出している状態で、スパ金「大獣神」でもだいぶ前の開発段階では同様でした。
でもそのままではひざが曲げられませんし、着ぐるみでは埋まっている状態だったので、それにならってこのような面一の処理にしました。
── 塗装もこんな細部(画像の2)まで塗り分けられていますね。全体的なカラーリングも今回はアレンジを控えめにしている感じですか?
AT:着ぐるみやDX玩具ではオーソドックスなシルバーが多く使われていますが、どうも元のデザイン画を見ると「やや黒っぽい銀」なのかな、と思いまして、前腕部に少しガンメタリックを塗ってみたりしています。
── よく見ると、腕や脚のメタリックも塗り分けてあるんですよ!
プロポーションだけでなく、こういう箇所でもスパ金的なメリハリはつけてあります。
AT:そして一番リテイクを重ねたのがこの「顔」です。
着ぐるみのデザインをそのままこのサイズにすると、少し目つきが優しすぎてしまうんです。垂れ目でもないけれど、釣り目でも無い。
上を向くと優しく、下を向くと険しくなる。能面の様に顔の角度で印象が変わるデザインなんです。顔はここまで来るのはとても大変でしたね。
── 劇中でも守護獣は、主人公達に試練を乗り越えさせる為にあえて搭乗を拒否したりしていましたね。
「大獣神」の厳しくもあり優しくもある、まさに大いなる「神」であるキャラクター性もデザインと造型に盛り込まれています。
AT:付属のエフェクトパーツですが、「超伝説・雷光斬り」は当然必要としても「その他」はどうしよう、と悩みました。
マンモスシールドビームか吸引ビームか大獣神ビームか、と悩んだところ、その中でも大獣神ビームは遊び勝手が良さそうだったので商品仕様に盛り込んでみました。
大獣神ビームは他のキャラの武器や指先に装着させたり、普通のビームエフェクトパーツとして遊びの幅が広がりそうだな、と商品化への想像が付きやすかったんです。
── なるほど。でも商品としての「吸引ビームエフェクトパーツ」もちょっと見てみたかったです(笑)
── 背中の大砲ギミックはスパ金オリジナルですか?
私もこの度のスパ金化にあたって、TVシリーズや資料を見返しましたが基本的には変形前段階の「ダイノタンカー」でのみで使用していたような……
AT:僕も自分で確認した限り、ですがTVシリーズ劇中ではこうは使っていません。
でも背中にこんな大砲が付いてるのに、スパ金で使わないのは勿体無いなって思って。
版権元様ともお話をした上で搭載した「玩具ならではのギミック」ですね。
もう本当に「カッコよければいい」のでお好きに遊んでください(笑)
── 「カッコよければいい」って、いい言葉ですよね!
「あみブロ開発者インタビュー」第2回へ続く!
次回のインタビュー第2回では「スーパーロボット超合金 マイトガイン」の 初回特典「トライデントステージ」の威力を最速紹介!
もちろん対象商品の スパ金「マイトガイン」の現在の開発状況についてもお話を伺います!
インタビュー第3回(最終回)では、スパ金シリーズの企画開発メイン担当となられたAT氏が、あみブロ独占で今後のスパ金シリーズを語る!
戦隊?スパロボ?イベントで見たあのアイテムは?など、貴重な資料を交えてあみブロでしか読めない最新情報を公開予定です!