今回レビューするガンプラ「HG ガンダムベース限定 TOLRO-800 -トロハチ-」は、OVAシリーズ「機動戦士ガンダムUC」に登場し、劇中冒頭で主人公バナージ・リンクスがミネバ・ラオ・ザビ(オードリー・バーン)を救う時に利用したメカです。ガンダム世界における作業用モビルワーカーで、プチ・モビ(プチ・モビルスーツ)とも呼ばれます。
2023年5月の「第61回静岡ホビーショー」で唐突に発表され、トロハチがガンダムベース限定アイテムとして2023年8月に発売がアナウンスされました。そして8月5日に販売スタート!各ガンダムベースには長蛇の列ができ、各所で話題となる人気ぶりです。
筆者は5月の発表からワクワクが止まりませんでした。まさかのプチ・モビがガンプラ化されるとは……ガンダムワールドを語る時に外すことのできないモビルスーツのベースとなったプチ・モビやミドル・モビ(ミドル・モビルスーツ)は宇宙世紀作品のディテールを厚くし、なくてはならない存在ですよね。
これまでならフルスクラッチ等しなければなりませんでしたが、ガンプラ40周年(「ガンダムUC」からは13年)を超え2023年8月ついにガンプラでリリースされることとなりました。ちょっと遅くなりましたが今回メーカーのサンプルキットをお借りできましたのでさっそく組んでいきましょう!
「HG ガンダムベース限定 TOLRO-800 -トロハチ-」のキット内容をチェック!
それではキットの内容をチェックしていきましょう。ランナーはA~Cで計4枚とパーツ数も少なく組みやすい印象です。他にホイルシール、リード線、組立説明書が付属いています。通常のモビルスーツタイプではないガンプラですので違いを感じつつ組み立てられそうです。
組立開始。非MSの形状ながらさすがのガンプラクオリティでかっちり組みやすい!
キット内容確認のところで感じましたがとてもパーツ数が少なく、あっというまに組み上がってしまいそうですね。トロハチは丸く大きなクリアーのキャノピーとそれを乗せる筒形のコクピット、コクピット左右前方の外側にはバックミラー兼ライトユニットを持っていて作業機械のディテールを持っています。
コクピット周辺を囲うレールに沿う形で動く左右の腕部を持ち、下半身にはランディングスキッドを兼ねる脚部にはブースターノズルも装備していて歩行というよりは可動する推進器というイメージとなります。背面には大きい筒形のメイン推進器を横にマウントしています。
続いて脚部・腕部を組んでいきましょう。どちらも簡易的なフレーム構造になっていてカッチリ組み上がるガンプラクオリティを感じられます。脚部は股関節と足首部にしか関節はありませんが、ランディングスキッドの部分がスイング機構を持っていて設置性能が高くなっています。腕部は細いながらも簡易フレームには伸縮機構があったり肩はボールジョイント、肘は後はめ方式による90度関節で可動性能も申し分ない仕様となっています。
完成!「HG ガンダムベース限定 TOLRO-800 -トロハチ-」
ここまで「HG ガンダムベース限定 TOLRO-800 -トロハチ-」の組み立てははいかがだったでしょうか。当初感じた通りとても簡単に組み上がりました。各部もガンプラクオリティでかっちり組み合わさりグラグラすることもありません。
コクピットキャノピーも開くなど楽しいギミックも満載で満足度も非常に高いキットだと感じられました。残念なのはバナージ&オードリー、もしくは作業員パイロットのフィギュアが欲しかったくらいですね。
今回3体のトロハチを組み上げました。この3体と「ビルダーズパーツ システムベース 001(ガンメタル)」の一部パーツ、メガハウスから発売中の「RealisticModelSeries 機動戦士ガンダム 1/144HGUC用ホワイトベースカタパルトデッキRenewal edition」を用いてジオラマ再現を行なってみました。
「HG ガンダムベース限定 TOLRO-800 -トロハチ-」のレビューを終えて
まさに“可能性を広げた”といってもいいトロハチのリリース!「Zガンダム」をリアルタイムで見ていた世代からすると“やっとこの時が来た!”という感想になりました。「Zガンダム」、「ガンダムZZ」、「逆襲のシャア」といった作品では結構重要どころの脇役としてプチ・モビ等が活躍していたので今後の展開が気になるところです。
今はまだ購入個数制限があると思われますが今回の作例のように複数あると楽しさが比例していきますね。数が揃えば作業現場やメンテナンス風景のジオラマを作れるでしょうし、派手なカラーリングでトロハチ・ワンメイクレースなんかもイメージして作りこめると思います。そうなるとやはりフィギュアも欲しくなっちゃいますね!
特に「ガンダムZZ」でジュドー達ジャンク屋が使っていたトロハチの前身となるほぼ同じデザインのプチ・モビや逆襲のシャアでブライト達ロンドベル隊が使用したメッドやズックなどたくさんの見せ場が思い返されますね。ともかく今回のトロハチのリリースで今後の展開に可能性を感じながら今回のレビューは終了となります!