漫画“机动战士高达THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島(库库鲁斯-杜安的小岛)”设定更新


宇宙世紀0082年、モビルスーツに関する膨大な資料を保管していたアナハイム・エレクトロニクス社は、それらを編纂する計画「Mobile Suit Discovery(MSD)」を立ち上げた。自社も含めジオニック社、ツィマッド社などが開発していた機体の解析調査が実施され、モビルスーツ開発のクロニクルが体系化されていった。その中に「開発訓練Y-02小隊」に関する記録も残されていた。

モビルスーツの開発ならびに実戦配備を急いでいたジオン公国軍は、パイロット特性の高い兵士を選出し、試作モビルスーツの試験を選任とする「開発訓練Y-02小隊」を創設した。

RX-78-01[N]
局地型ガンダム(黒)
局地型ガンダムとは一年戦争勃発前、「RX計画」を推進する地球連邦軍が地球での耐環境試験のために試作した機体である。地上試験時はショルダー・キャノン付きランドセルを装着したイエローの機体、洋上試験時は水中用装備に換装した青と白の機体であった。MSDのファイルでは、局地型ガンダムに似た黒い“未確認機”とジオン公国軍のMS部隊が遭遇、戦闘へと発展したという記録が残されている(第1話&第2話登場)。

RAG-79-G1
水中型ガンダム
RAG-79 アクア・ジムを再設計、エースパイロット用にチューンナップした機体。局地型ガンダムの設計データも盛り込み、頭部をガンダムに似せているため、通称が「ガンダム」となった。偏向ビーム・ライフル、炸裂式ハープーン・ガン、ビーム・ピックなど水中用の武器を装備する。オデッサ近郊のボスポラス海峡を守備するジオン公国軍部隊が、水中型ガンダムと交戦した記録が残されている(第3話&第4話登場)。

ククルス・ドアン
階級:特務少尉
ジオン公国軍特務少尉で、試作MSの試験を選任とする「開発訓練Y-02小隊」の隊長。ジオン自治共和国時代からモビルスーツの開発に携わっていた。地球上に降下後、途中で作戦を放棄しY-02小隊を解散。軍を脱走した。

ヴァシリー・ボッシュ
階級:伍長
ジオン公国軍に所属する、元Y-02小隊のテストパイロット。Y-02小隊解散後は北米大陸の地上部隊に編入され、小隊を任される。ヴァシリーの下には、地上試験の目的で本国から試作モビルスーツが送られてくることもある。
第1話 黒い敵
宇宙世紀0079年10月、北米大陸南部。ジオン公国軍のヴァシリー伍長は、フリンとセルグとともにザクⅡ3機で本隊との合流を急いでいた。北アメリカ方面軍西部地区司令ガルマ・ザビが戦死したことで司令部は混乱し、新型実験機の受領もままならない。騒乱の渦中を行軍するヴァシリーの小隊は、接近する未確認機の存在を感知し、未確認機からの攻撃を受ける。その未確認機とはジオンの兵士を震撼させたモビルスーツ《ガンダム》であった。

第2話 死ぬなよヴァシリー
本隊との合流途中でヴァシリーの小隊は、地球連邦軍の新型モビルスーツ《ガンダム》と遭遇し戦闘に陥る。自機のザクⅡを破損しながらもなんとかガンダムを退けるが、僚機を失ってしまう。ひとり生き残ったヴァシリーの脳裏には、開発訓練Y-02小隊の仲間、そして悪夢のような作戦を半ばで放棄し、Y-02小隊を解散させたドアン隊長の姿が離れないでいた。ドアン隊長は「死ぬなよ ヴァシリー」ということばを彼に残し軍を脱走していた。

第3話 黒海の堰
宇宙世紀0079年10月中旬、元開発訓練Y-02小隊のカルカ軍曹とヤル・マル伍長は 黒海の入口となるボスポラス海峡にいた。二人が転属となった水上部隊には、ジブラルタルを突破した地球連邦軍のオデッサ侵攻を堰き止める、という任務が課せられていた。しかしジオンと地球連邦の彼我兵力差は圧倒的で、連邦軍に海峡を突破されるのも時間の問題となっていた。そして霧の濃い日、水中から《ガンダム》タイプのモビルスーツが襲撃してきた。
