自分だけのオリジナル人型兵器を作り傭兵として戦場を戦い抜くゲームとして「アーマード・コア」シリーズはたくさんのファンを楽しませてきました。2023年に発売となったシリーズ最新作『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』は多くのファンを虜にしています。そして、ゲームの発売から1年となる2024年9月、本作に登場するアーマード・コアのプラモデルがBANDAI SPIRITSより発売となります。
今回の記事ではBANDAI SPIRITSが9月21日に発売するアーマード・コアプラモデル第1弾から「30MM ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON SCHNEIDER NACHTREIHER/40E スティールヘイズ」を素組みレビューで紹介します。
辺境の開発惑星での利権争いとその渦中に身を投じる傭兵の物語
本記事にて紹介する「30MM ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON SCHNEIDER NACHTREIHER/40E スティールヘイズ」はゲームソフト『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』に登場する人型兵器アーマード・コア(AC)です。プレイヤーは辺境の開発惑星ルビコンにて展開される未知の新物質利権をめぐる争いを独立傭兵として生き抜いていきます。愛機となるACは自身の戦闘スタイルによってカスタマイズが可能となっており、数百種類のパーツを自由に組み合わせることが可能となっています。
「スティールヘイズ」はゲーム中に登場する軽量2脚型ACです。パイロットはアーキバス・コーポレーションのAC部隊「ヴェスパー」の第4隊長V.IVラスティ。作中ではプレイヤーと共闘、時には強敵として対峙することもありました。特徴的な脚部パーツは高い運動性を誇り、他のパーツも軽量タイプであることも相まって機動力を生かした戦闘を得意とします。
今回のプラモデル化では、30MMシリーズの特徴である拡張性と組み立てやすさを両立させたキットとなっており、組み立て後もゲームと同様にパーツや武装を組み替えて楽しむことが可能となっています。
サクサクと組み立て可能でディテールも細かいキット
それではキットを組み立てます。本キットはこれまでの30MMのキットと同様にブロックごとに組み立て、最後に一体化する組み立て方式となっています。まずはキットを構成するランナーから見ていきます。本キットはスティールヘイズ本体を構成するランナーと武装を構成するランナーに分かれています。
スティールヘイズ本体を構成するランナー。Aランナーは同一形状のものが2枚付属します。パーツ素材は全てPS樹脂にて成型されています。
スティールヘイズの武装を構成するランナー。クリアパーツ含め全てPS樹脂にて成型されています。
頭部パーツ「NACHTREIHER/44E」
頭部パーツは全4パーツにて構成されており、内部構造の配色もパーツ分割による色分けとなっています。また、これまでの30MMキットでは首部分のフレームは胴体パーツに取り付ける構造となっていましたが本キットでは頭部パーツに取り付ける構造となっています。
組み立て前の頭部パーツ。全4パーツにて構成されています。
組み立てが完了した頭部パーツ。首部分のフレームは頭部に取り付ける構造となっています。
胴体パーツ「NACHTREIHER/40E」
胴体パーツのパーツ分割は同一色にて接している部品を可能な限りワンパーツにて成型していると考えられるパーツ割りになっています。構成するパーツ数は22パーツとなっており、肩関節はシンプルな設計で引き出し関節等は搭載されていません。
パーツ状態での胴体パーツ。全22パーツにて構成されています。
組み立て後の胴体パーツ。内部に可動軸は搭載されていないシンプルな構造となっています。
腕部パーツ「NACHTREIHER/46E」
腕部パーツは全23パーツにて構成されており、手首は固定式で交換用ハンドパーツはありません。また、左腕パーツには武器取り付け用のジョイント孔が搭載されています。
組み立て前の腕部パーツ。全23パーツにて構成されています。
組み立てが完了した腕部パーツ。ハンドパーツは武器持ち手用のみとなっています。
左腕部パーツには武器取り付け用にジョイント孔が搭載されています。
脚部パーツ「NACHTREIHER/42E」
腰部パーツはこれまでの各部パーツと同様に可動よりも外観を重視した構成となっており可動する関節は搭載されていません。また、腰部下面にはアクションベース用ジョイント孔が搭載されています。
パーツ状態での腰部パーツ。全6パーツにて構成されています。
組み立てが完了した腰部パーツ。下面にアクションベース接続孔があります。
脚部パーツは本キット一番の特徴ともいえる逆関節のような形状の脚部となっています。構成するパーツは左右各23パーツとなっており左右対称形状となっています。
組み立て前の脚部。左右各23パーツにて構成されています。
組み立て後の脚部パーツ。本機の特徴である逆関節のような形状を再現しています。
脚部パーツはゲーム中の設定に合わせてここで一体化してしまいます。腰部と脚部の接続はボールジョイントによる接続となります。
一体化した脚部パーツ。腰部と脚部の接続はボールジョイントとなっています。
ブースタ「ALULA/21E」
本キットシリーズではゲームと同様にブースタも差し替え可能なパーツ構成となっています。ブースタは左右各2パーツ構成となっており、胴体パーツとの接続はボールジョイントとなっています。
組み立て前のブースタ。左右各2パーツ構成となっています。
組み立てが完了したブースタ。接続ジョイントはシリーズ共通のボールジョイントとなっているようです。
これにて素体を構成するパーツは全て完成しましたので、一体化して素体状態を完成させます。
一体化前の各種パーツ。頭部の接続は軸接続。そのほかはボールジョイントによる接続となっています。
本体が完成しました。ここからは武装類を組み立てていきます。
両腕・両肩の武装を組み立てる
バーストハンドガン「MA-E-211 SAMPU」
本キットの右腕部武装にはバーストハンドガンが付属しています。全3パーツにて構成されており、可動ギミック等は特にありません。
組み立て前のバーストハンドガン。全3パーツにて構成されています。
組み立てが完了したバーストハンドガン。右手だけでなく左手でも保持可能です。
レーザースライサー「Vvc-774LS」
左腕部武装には展開式のレーザースライサーが装備可能となっています。レーザースライサーは収納状態と展開状態が選択式で再現可能となっており差し替えによって変更可能です。
収納状態でのレーザースライサーを構成するパーツ。全4パーツにて構成されており基部は展開状態と共通になっています。
組み立てが完了した収納状態のレーザースライサー。左腕に取り付けるほか、左肩の武器ラックに搭載可能です。
展開時レーザースライサーを構成するパーツ。全8パーツにて構成されています。
組み立て後の展開時レーザースライサー。刀身部分はクリアパーツにて再現されています。
肩部武装パーツ「Vvc-703PM」「MA-J-200 RANSETSU-RF」
本キットの肩部武装パーツは右肩にプラズマミサイル、左肩に武器ラックを介してバーストライフルが装備可能となっています。プラズマミサイルは可動軸により角度が変更でき、武器ラックはバーストライフルだけでなくバーストハンドガンなどの手持ち武器もマウント可能な形状となっています。
組み立て前の右肩用プラズマミサイルランチャー。全7パーツにて構成されています。
組み立てが完了したプラズマミサイルランチャー。説明書に記載はありませんが接続軸を反転させることで他のキットで左肩に装備可能になります。
組み立て前の武器ラック。全4パーツにて構成されています。
組み立てが完了した武器ラック。左肩にのみ取り付け可能です。
組み立て前のバーストライフル。全5パーツにて構成されています。
組み立てが完了したバーストライフル。武器ラックだけでなく手に持たせることも可能です。
これにて本キットを構成するパーツは全て完成です。武装を搭載してキットを完成させましょう。
各種武装を取り付ける前のキット。右手武装はハンドパーツにて保持させ、その他のパーツは軸接続となります。
ゲーム同様にパーツを組み換えるアセンブルに対応したアーマード・コアキット
それでは完成したキットを見ていきましょう。まずは前後左右から見ていきます。
素立ち状態のスティールヘイズ。これまでの30MMキットと異なるプロポーションとなっています。
本キットの可動はこれまでの30MMキットと比較して大きくはありませんが、武器を構えるといったポージングは問題なく行なうことが可能です。
バーストハンドガンを構えてみました。大きな可動はできませんが武器を構える等のポージングは問題なく可能です。
ハンドパーツによりしっかりと保持でき、ぐらつきもありません。
脚部のアップ。一見不安定に見えますがバランスには特に問題がありません。
左腕部のレーザースライサーは差し替え式で展開状態を再現することが可能となっており、展開時のサイズは迫力があります。
展開前と展開後のレーザースライサー。展開時は迫力あるサイズとなります。
本キットは腰部パーツ下面にアクションベース接続孔があるのでアクションベースを用いた展示も可能です
アクションベースを用いたポージング。アクションベースを用いることで躍動感のあるポージングも可能です。
アクションベースへの接続は腰部下面のジョイント孔を使用します。
肩部武装は角度を変えることで発射状態をポージング可能です。また、左肩武器ラックは武器を差し替えることも可能です。
ミサイル発射時をイメージしたポージング。プラズマミサイルは角度の変更が可能です。
左肩の武器ラックは武器の差し替えが可能です。
また、アーマード・コアの特徴としてアセンブルと呼ばれる自分流のオリジナルカスタマイズがあります。今回は同日発売となる「30MM オプションパーツセット ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON WEAPON SET 01」を使用して武装の変更をしてみました。
オプションパーツを用いて腕部と右肩の武装を組み換えたスティールヘイズ。印象がガラッと変わります。
いかがでしょうか。今回のアーマード・コアキットは、30MMならではの組みやすさとカスタマイズ性を備えたキットとなっていました。今後発売のキットを集めていくことで更なるアセンブルを楽しむことができると思います。ゲーム中で使用している愛機のパーツをコレクションし、自分だけの機体を組み立ててみてはいかがでしょうか。