今回レビューする「HG 1/144 ライトニングバスターガンダム」は2024年1月に劇場公開され、2024年9月までに観客動員は288万人越え・興行収入は48億円越えとなるなどガンダム映画歴代最高の興行収入を記録した大ヒット映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場するモビルスーツで、ザフトパイロットのディアッカ・エルスマンが搭乗した機体です。
【HG 1/144 ライトニングバスターガンダム】
ディアッカといえばバスターガンダムが似合う!
C.E.75(コズミック・イラ:ガンダムSEED世界の紀元の呼称)に起こった世界平和監視機構 コンパスと新興国ファウンデーションとの戦闘に乗じてクーデターを起こしたプラント国防委員長ハリ・ジャガンナート。プラント参謀本部に籍を置き情報将校となっているイザーク・ジュールとディアッカ・エルスマンは、彼への降伏と武装解除を勧告。ジャガンナートはそれを無視してコンパスの戦艦ミレニアムに突撃を仕掛けるものの、イザークのデュエルブリッツガンダムとディアッカのライトニングバスターガンダムによって殲滅させられた。
記事を要約する(AI)3行まとめ
【HG 1/144 ライトニングバスターガンダム】
“SEEDアクションシステム”でダイナミックなアクションが可能に!
MS本体を超える長さの大型キャノンを2門装備
基となるバスターガンダムは「第1次連合・プラント大戦」において地球連合軍が開発に成功した5機のGATシリーズの1機。「GAT-X103 バスターガンダム」は、敵対勢力であったザフトのディアッカによって強奪された機体です。
C.E.75時点ではもはや旧世代機でもあったため、本来廃棄される予定だったものを極秘裏に改修。動力源を核エネルギーとしザクシリーズのコクピットが取り入れられ、型式も「ZGMF-103HD」となりました。さらに強化ユニットの「ミーティア」とドッキングすることも可能となっています。
【HG 1/144 R03 バスターガンダム】
2011年11月発売:1,100円(税10%込)
【HG 1/144 ミーティアユニット】
「HG 1/144 ライトニングバスターガンダム」は「HG 1/144 ミーティアユニット 2012年12月発売・7,020円(税込)」とドッキング可能!
このライトニングバスターガンダムは登場シーンは限られていたものの、ファンも“ディアッカといえばバスターガンダム”というイメージが強かったでしょうし、劇中でイザークのデュエルブリッツガンダムと共に活躍する姿に感激できたのではないでしょうか。
今回発売前サンプルをレビューできる機会をいただきましたので、早速「HG 1/144 ライトニングバスターガンダム」を組んでいきたいと思います。最新の『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のHGガンプラシリーズに採用された“SEEDアクションシステム”はどのようにこのキットの魅力を伝えてくれるでしょうか。それではいってみましょう!
「HG 1/144 ライトニングバスターガンダム」のキット内容をチェック!
それではキットの内容をチェックしていきましょう。ランナーはA~Eで計8枚。他にシールと組立説明書が付属します。ランナーを見ていくとSEEDアクションシステムを実現するための「HG 1/144 ライジングフリーダムガンダム」などと共通のフレームのランナーがあり、そこへライトニングバスターの装甲や装備を組み付けていく形となります。細かなカラーリングでのパーツ分けとシールによるアクセントカラーで設定どおりのカラーリングを実現しています。
『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のHGガンプラシリーズに共通の可動性能の高さを物語る“SEEDアクションシステム”を搭載しながらそれでいて組みやすいパーツ設計を実現していて、ライトニングバスターガンダムの特徴である背面の大型キャノン2門が大迫力でメリハリの効いたガンプラが出来上がります!
【キット内容】
パッケージイラスト
A:GAT-FRAME(シリーズ共通メカフレーム)
B1:巨大な大型キャノンのフレーム、脚部フレームなど
B2:B1とほぼ共通のフレーム群
C1:頭部を含む両腕・両脚の装甲
C2:腰部の高エネルギービームガンのマウントと両腕・両脚の装甲
D:脚部・胸部・大型キャノン
E1/E2:赤いディテール部とクリアーパーツ
シール
ボディ(上半身)を組み立てる。
ボディ(上半身)は頭部・胴体部・腕部で構成されます。まずは頭部から組んでいきましょう。頭部はとてもパーツ数が少なく抑えられており組み立ての工数が少なくて済みます。ツインアイはシールによる表現となりますが、フレーム的パーツを後部ヘルメットに固定してから作業が行えてキレイに仕上がりやすいと思います。
【組立:頭部】
写真右のマスクと頬のパーツは一体成型になっています
後部ヘルメットにメカフレームを組み込むとツインアイのシールも貼りやすくなります。塗装もしやすそうです
マスク&頬のパーツでふたします
頬はシールでのカラーリングとなります
アンテナとカメラガードを組み付ければ頭部完成!
胴体部はSEEDアクションシステムが導入されていて、特に肩部の可動がシステマチックに構築されている部位となっています。パーツはカラー毎に設計されていて、それぞれがなるべく1ピースで構成されるようになっています。これは組み立てにかかる手数が少なくなるので歓迎できるポイントですね。塗装派の方にもうれしい仕様ではないでしょうか。
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【組立:胴体部】
なるべく1パーツで済むように構成されたパーツ群
SEEDアクションシステムによる首と肩のフレームの構造が楽しい!
2つの回転軸によって肩の前方への振出しと上方へのスイングを可能にします
腹部にも2軸の関節フレームを内装しています
胸部のフレームとドッキングさせて胴体部のメカフレームが完成します
胸部の装甲を前後から組み付けます。カラー分けされていてそのままでもディテールがビシっと決まります
胸部ダクト部のカバーを付けて完成!
頭部とドッキングさせました。バスターくんいらっしゃいませ!かっこいい!
腕部を組み立てる。簡単な構造ながら完璧な関節可動を実現
メカフレーム的なものは肘関節のみとなり上腕は筒状の1ピース、前腕は袖口を別パーツとして挟み込むタイプで簡単組立を実現しています。肩には大型キャノンを支える部分を持ち、内部にクリアーパーツによるレンズ的なアクセントパーツを組み込みカラフルな仕上がりを堪能できます。
【組立:腕部】
既に右腕が組んであります。パーツ群は左腕のものです
肩関節部にはフレーム的なパーツが配されます
肘関節は2軸によって上腕と前腕を曲げられます
上腕と前腕をそれぞれ最大限曲げると180度程曲がることがわかります
肘関節をコアに、肩部と上腕、袖口を組み込んだ前腕をドッキングさせます
肩部にはバスターの特徴である大きなフェアリングと大型キャノンを乗せる部分を組んでいきます
クリアーパーツと赤い装甲が組まれてバスターの両腕の特徴がよく出ています
SEEDアクションシステムによってかなりの可動性能を見せる腕部
様々な角度で表情付けができますね
下半身を組み立てる。他GATシリーズとの共通フレームが垣間見える脚部
それではボディ(腰部)と脚部を組んでいきましょう。バスターガンダムには腰部に高エネルギービームガンを左右に2丁装備しているため、その部分が特殊な設計となっています。それでも通常のガンダムタイプと変わらない構造ですので前後左右のフロート装甲を持ち、股関節にはSEEDアクションシステムによって脚部の上下可動が行える構造となっています。
【組立:ボディ(腰部)】
高エネルギービームガン用の大きなマウント部が特徴の腰部パーツ群
SEEDアクションシステムによる股関節の構造
それによって股関節は大きく上下に可動させられます
胴体部とのドッキング用のフレームで固定します
フロントアーマーは左右に分割しました
コアフレームに前後の装甲部を組み付けます
両腰の高エネルギービームガンにはグリップがあります
左右それぞれをマウンターに組み付けます。回転軸で前方にスイングする構造です
脚部完成時に全てをドッキングさせます
続いて脚部を組んでいきましょう。世代としては旧世代になるGATシリーズの共通フレームによる脚部のデザインは改修前のバスターガンダムとほぼ同様となっています。
キットはそれぞれのカラーをパーツ割で実現しています。特にシール再現もなく仕上がり、メカフレームのグレーのパーツと膝の赤いパーツでメリハリの効いたカラーリングと考え抜かれた可動性能で劇場版の派手なアクションポーズをさせても楽しくなると思います。
【組立:脚部】
右脚は既に組み上げています。各所のメカフレームが可動性能の高さを感じさせます
右が股関節のメカフレーム、それ以外はソールのパーツです。
ソールは難しい関節機構を内包してはいません
ソール裏には2連のバーニアノズルがモールドされています
膝部関節は2重関節となっていて、大腿部側の接続パーツを組み込みます
膝下部は装甲パーツそのものに可動軸を持っています
各部メカフレームが出そろいました
膝のメカフレームに大腿部装甲を前後から組み付けます
膝下はまずメカフレームを組み付けます。GATシリーズだとすぐわかるデザインのフレームですね
膝下装甲にはさらにソールとの接続フレームを組み込みます
アンクルアーマーは片側からフレームに接続する軸が出ています
赤いニーアーマーを組み付けて脚部完成!
ソールの接続フレームの設計によって高い可動性能を持っているのがわかります
完成している腰部とドッキング、左右のフロートアーマーを組み込みます
さらに高エネルギービームガンの部位を組み付けます
上半身とドッキングさせれば素のライトニングバスターガンダムが完成
次はバックパックを組みます!
バックパックを組み立てる。改修されたバスターは大型キャノン2門を装備!
バックパックを組んでいきましょう。バックパック左右には大型キャノンとして「複列砲身多目的砲」を2門持っており、どちらもモビルスーツの全高に匹敵するほどの長大な多目的砲となっています。バックパック本体にも「77式多目的誘導弾発射筒」という名のミサイルポッドを持っていて全身の装備で中・長距離を支援する機体を実感できます。
キットでの大型キャノンは基本的に左右から挟み込んでいくいわゆる“モナカ”方式での組み立てとなります。砲の先端は折り畳み用のヒンジを持っているのでそれを組み込みます。実際には砲身の中をエネルギー粒子などが通るでしょうからそこを外したヒンジは説得力がある部分ですので“実機があったら?”を想像しながらぜひ楽しんでみてください。
【組立:バックパック】
写真左側は組んだ大型キャノン左側です。中央がバックパック本体、右が大型キャノンのパーツ群です
バックパック本体にあるミサイルポッドはフタがあります!これは楽しい部分ですね
フタは開閉できます。弾頭の先端を塗ったらさらに雰囲気上がりますね
砲身内部をふさがない可動ヒンジがうれしい先端部の構造
砲身を段々に組んでいきます
砲身は折り畳み機構を持っていて、伸ばすと結構な長さになります
ライトニングバスターガンダム本体とドッキング!大迫力!
肩に乗せてみました。大型キャノンは脇下に回すこともできるのでそれはギャラリーにて!
完成!「HG 1/144 ライトニングバスターガンダム」
ここまで「HG 1/144 ライトニングバスターガンダム」いかがだったでしょうか。キット自体は特に難しくもなく組みあがるのがわかっていただけたのではないでしょうか。SEEDアクションシステムでより派手なアクションが決まるようになって、さらに大型キャノンを展開することでダイナミックなアクションが盛りだくさんの『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の劇中再現が楽しくなると思います。ここはぜひイザークの「HG 1/144 デュエルブリッツガンダム」や「HG 1/144 ミーティア」との共演をさせてみてください。映画のあの場面がきっと蘇ってくると思います!
【ギャラリー】
改修を経たライトニングバスターガンダム
背面に大型キャノン「複列砲身多目的砲」を2門装備しています
意匠は先代のバスターガンダムをほぼ継承しています
両肩にセンサーを搭載
胸部より下はそれほど変化はありません
バックパックには「77式多目的誘導弾発射筒」を2基装備しています
膝下もそれほど変化はありません
腰部には「高エネルギービームガン」を2門装備しています。キットでは収納状態と展開状態をパーツ差し替えで表現します
展開状態のものはマズルが伸び、穴が開いています。ビームガンにはグリップがありハンドに握らせることができます
大型キャノンを機体上部に展開、両肩にマウントできます
長大な大型キャノン!迫力!
背面の77式多目的誘導弾発射筒はカバーが開閉します
大型キャノンは下部にも展開が可能です
両脚のソール裏には2連ノズルがあります
バックパックにも推進機のディテールがあります
ビームガンは収納状態で後ろを向きます
大型キャノン後方はスラスター的なディテールがあります
大型キャノンは腰だめイメージにできます。これかっこいいですね
基本的には中・長距離からの砲撃支援機でありながら……
間合いを詰められたらビームガンでけん制することも可能
「HG 1/144 ライトニングバスターガンダム」のレビューを終えて
バスターガンダム(&デュエルガンダム)が改修を経て劇中に登場してくれたことはファンとしてはうれしい限りでした。パイロットとモビルスーツが=(イコール)になっているのはやはり気分が上がるというものです。新型機でももちろん大歓迎ですけども!新設計となる今キットも可動性能を高めたSEEDアクションシステムで最新のガンプラフォーマットに近代化改修してくれているのも組んでいて楽しさを感じる部分でした。
【HG 1/144 ライトニングバスターガンダム】
とっても組みやすいガンプラです!
まだまだラインナップ拡充が進む『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のHGガンプラシリーズ!ファウンデーションのブラックナイトスコードの最強MS「HG 1/144 ブラックナイトスコードカルラ:2024年10月」やシン・アスカ大活躍の「HG 1/144 デスティニーガンダムSpecII&ゼウスシルエット:2024年11月」、そしてアスランのズゴック「HG 1/144 ズゴック(SEED FREEDOM Ver.):2025年2月」などなど年末~来年にかけて続々とリリースが続きます!
【続々と登場!『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のHGキット】
左「HG 1/144 ブラックナイトスコードカルラ」、中央「HG 1/144 デスティニーガンダムSpecII&ゼウスシルエット」、右「HG 1/144 ズゴック(SEED FREEDOM Ver.)」
そして、新しい映像展開としてBlu-ray&4K UHD-BD&DVD版向けに500以上のカットをアップデートし、劇場のみの限定となる2種類のエピローグカットを追加した新たな劇場版が第1弾が9/20(金)-10/3(木)、第2弾が11/1(金)-11/14(木)の期間限定で「特別版上映」として公開されます。ライトニングバスターガンダムやデュエルブリッツガンダムが登場するカットのアップデートはあるのか!?ぜひとも劇場の大スクリーンで確認したいところですね!