隠密頑駄無は武者七人衆の1人、“農民生まれの二刀流”こと農丸頑駄無のもう一つの姿。陰に七人衆を支える隠密、それがこの隠密頑駄無なのです。二刀流はのちに、武者摩亜屈(マークツー)に譲っています。
農丸=ノーマルガンダムというわけで、アムロの乗っていたいわゆるガンダム、RX-78-2がそもそものモチーフのこの農丸こと隠密頑駄無。極初期の戦国伝にはコミック以外で登場しないという珍しいキャラクターでありました。その後、当時のプラモ漫画『超戦士ガンプラ野郎』やOVA『機動戦士ガンダム0080』から設定の輸出入を経てこの姿となった、かなり複雑な出自のキャラクターです。
当初はRX-78-2だったモチーフは、隠密頑駄無の設定にあたりRX-78 NT-1アレックスのイメージも取り入れられました。濃いブルーの目立つデザインはその証。通常の武者頑駄無との差別化もあってのデザイン成立だったのではないでしょうか。今回のプレミア03ではそのイメージも明確に、アレックスブルーともいうべき青が随所に配されています。無骨な“農”のマーキングも当時のままのデザインで心憎いですね。





武者百士貴
武者百士貴はその名の通り貴族の字音大君(じおんだいくん)を父に持つ、高貴な生まれの若武者。美形剣士的な位置付けで、長刀モノホシザオを装備しています。七人衆ではないものの、将頑駄無に育てられた天才肌の剣士です。
上述の通り、タイトルである『武者七人衆』ではありませんが、百式というモチーフもあいまって人気を博したキャラクター。主人公チームではないものの、その能力で一目置かれ、しかも眉目秀麗というかなり美味しい立ち位置です。人気が出ないわけはなく、ただ、脇役だったことが災いしてか後年の展開ではあまり顧みられていないのも事実です。
そんな百士貴ですが、プレミア03で久々の復活立体化。全身の金色は金塗装で表現され、設定通りのゴージャスな風合いに。長い物干し竿が用意されるのも、非カプセル展開のプレミアならでは!




百鬼丸
武者百士貴の弟である百鬼丸は忍者として育てられました。忍術を操る殺駆雲斎(ざくうんさい)に預けられ、兄とは対照的な成長を遂げています。
こちらはザクに育てられた百式ということで、『Zガンダム』での複雑な勢力図を反映したかのような設定です。直接のモチーフはZ-MSVに登場した量産型百式改。プラモデルでは武者百士貴とのコンパチで発売されたこともあり、まるで双子のような姿です。
プレミア03では武者百士貴と完全に異なる姿として造形されました。肩に背負った忍び刀2本がじつに忍者らしい。各所のメカニックを鎖帷子のモールドに変えて忍者らしく魅せる手法は、25年以上前の当時からあったものですが、いまだに秀逸な技法です。頭部の“百鬼夜行”や肩の梵字も印刷でしっかり再現されていますよ。




百鬼丸の百鬼弾と、百士貴の百貴ライフルは合体してダブルバスターという特殊武器に。玩具っぽいギミックもばっちり再現しています。

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