BANDAI SPIRITSより「HG Amplified IMGN 龍王丸」が5月18日に発売する。
大胆かつ高頭身ならではの造形と可動表現が魅力となっている「HG Amplified IMGN」シリーズでは「龍神丸」、「空神丸」に続く第3弾で、TVアニメのデザインを入れつつ高頭身によるアレンジや「鳳王形態」への変形などが気になるキットとなっている。
「龍王丸」はTVアニメ「魔神英雄伝ワタル」の主人公・戦部ワタルの相棒である「龍神丸」がパワーアップした姿。一度死んでしまった龍神丸が、渡部クラマの魔神「空神丸」の魂と復活の聖水によって復活。白を基調としたカラーリングに鳳龍剣、鞘盾を備えた神々しい雰囲気を宿している。「龍神丸」の復活からクラマと「空神丸」の命がけの助けを経て、パワーアップを果たしたワタルと「龍王丸」は非常にドラマチックでシリーズでも印象的なシーンとなっている。
「龍神丸」の技を使えることはもちろん、最大の特徴となる鳥型の「鳳王形態」への変形を駆使し、ドアクダーの強力な魔神と戦いを繰り広げた。
「HG Amplified IMGN」ではTVアニメの意匠を引き継ぎつつ、高頭身やギミックなど‟増幅”アレンジが入り、エッジの利いたディテールや迫力のアクションを備えた立体化となっている。
今回は「HG Amplified IMGN 龍王丸」の魅力を紹介していく。
異なる質感で高級感ある完成像が想像できるランナー
最初にパーツを確認していこう。
本キットのパーツはAからE3までの合計9枚に加えて、台座となるパーツ、2種類のシール、PETシートで構成されている。
パーツには白など光沢感ある質感から内部フレームに使用するマットな質感のグレー、そして各部に使用されるゴールドメッキパーツがあり、異なる質感によって生まれるメリハリのある完成像が想像できる。
また、シールは目などに使用する通常のシールと鳳龍剣に使用するプラスチックシールと使い分けがされている。そして、特徴的なPETシールは「鳳王形態」に使用するパーツとなっており、プラモデルオリジナルのエフェクトパーツとなっている。
中身を確認したところで次のページでは組み立て工程を確認していこう。
素組で細かな色分けと濃密ディテールを実現
ここから組み立て工程を紹介していく。
最初は頭部。本キットは高頭身に合わせた小さいサイズとなっているが、TVアニメのデザイン同様の頭部となっている。コンパクトサイズながらも左右に伸びたパーツやゴールドメッキパーツの角など存在感あるカラーリングと造形再現がされている。


また、額部分のパーツは通常パーツとシールを貼ったものの2種類ある。シールは龍の模様が入っており、必殺の「鳳龍剣」などのアクション再現が楽しめる。
胴体は胸部、腹部で構成されスマートかつ頭身が上がったデザインとなっている。胸部はTVアニメ版の造形を踏まえつつ、シャープな造形や中央部には装飾が組み込まれている。また、胸部の左右にあるパーツは独立可動し、後述する背中のウィングパーツの角度調整などができる。
腕パーツはスマートなデザインに、肩アーマーの龍牙拳の爪や「鳳王形態」時の鋭い足の爪パーツに加え、滑らかな外装でスタイリッシュなデザインとなっている。
脚部パーツはフレーム部分の上に外装パーツを付けていく形となっている。その中で露出したシャッター部分など細かな色分けも組み立てるだけで表現されている。また、モールドもしっかり表現されているので、濃密なディテール表現がされている。
さらに「HG Amplified」シリーズオリジナルの機構として、脹脛部分に小さいウィングパーツの収納が搭載され、「鳳王形態」時には展開するギミックも備わっている。
腰部パーツはリア・アーマー部分が「鳳王形態」の頭部パーツとなる。リア・アーマー部分には引き出し機構が備わっており、人型形態でもスマートな造形を実現している。
背中のウィングパーツは基部となるパーツに白の上部、ゴールドメッキの下部で構成されている。上部部分には可動が備わっており、下部と合わせることができる。
最後に組み立てた各パーツを合わせることで「HG Amplified IMGN 龍王丸」本体が完成する。
武器の鳳龍剣の刀身にはプラスチックシールを貼り、重厚感ある表現が施されている。鞘盾は成型色による色分け、ゴールド部分の展開可動を備えている。
また、鞘盾はオプションパーツを使用することで鳳龍剣を収めた状態を再現できる。
「鳳王形態」用のエフェクトパーツはPETシートを切り離し、本体に接続する基部を挟んで組み立てる。
台座は各パーツを切り離し組み立てるため、余剰のプラ部分がなく簡単に組み立てることができる。
次のページでは完成した「HG Amplified IMGN 龍王丸」の造形、可動をじっくり見ていこう。
(C)サンライズ・R
パワー全開! カッコ良さが溢れる「HG Amplified IMGN 龍王丸」
完成した「HG Amplified IMGN 龍王丸」はとにかくカッコ良さが溢れている。
頭身が上がったことによって増幅されたスタイルは、TVアニメ版の丸い雰囲気からエッジの効いたシルエットとなっている。「龍王丸」の特徴的なカラーリングやデザインをしっかり引き付きつつも、メリハリのあるスタイルは見た時のインパクトは凄まじい。
各カラーリングの質感の差異によって、眩しい白い鎧に高級感あるゴールドと「HG Amplified IMGN 龍王丸」のシルエットがより強調されている。
また、TVアニメでも印象的なギミックも「HG Amplified IMGN 龍王丸」は備えている。
頭部の額パーツが必殺技の「鳳龍剣」を放つ際の龍の模様が浮き上がった状態に差し替えができる。鞘盾はアタッチメントパーツを付けることで「鳳龍剣」を収めた状態を再現できる。
さらに、鞘盾を背中にマウントや肩パーツを外して技「龍牙拳」の再現もできる。数々のギミックによってアクションやシチュエーション再現の幅が広がる。
そして、気になる可動は高頭身によるダイナミックなポーズを取らせることができる。
長い胴体と手足によって可動部分は広く、「鳳龍剣」を振るうアクションなど迫力満点となっている。TVアニメ版とは異なるリアル頭身だからこそできる身体の動きのわかりやすい。
TVアニメで印象的だったアクションも違った印象となり、「HG Amplified IMGN 龍王丸」となっている。
変幻、鳳王! 空飛ぶ「龍王丸」がここに見参!
「HG Amplified IMGN 龍王丸」の変形ギミック「鳳王形態」を紹介していこう。
変形手順はわかりやすく、差し替えなしで行なうことができる。「鳳王形態」では人型形態時の脚部が翼に、腕部が足となり、TVアニメ版同様の変形となっている。
しかし、本キットでは新たにPETシートによるエフェクトパーツや翼部分に仕込まれたパーツの展開によって迫力ある姿に変身している。
「鳳王形態」は大きく翼を広げた白い鳥形態となり、シルエットも大きく変化。特にエフェクトパーツでさらにド派手なシルエットになっている。
エフェクトパーツはホログラムにグラデーションで虹色表現がされ、見た目も鮮やかな色彩となっている。頭部は成型色とシールで色分けされ、精悍な顔つきとなっている。また、口の開閉も可能。
大空を舞う姿が想像でき、口から放つ「鳳雷波」などのアクションが楽しめる。また、頭部、翼は角度調整ができ、羽ばたくようなポーズを取ることができる。
以上、「HG Amplified IMGN 龍王丸」レビューをお送りしてきた。
TVアニメから頭身が上がりつつも、しっかりと「龍王丸」の意匠が取り入れられている。「もしもリアル頭身だったら?」という想像がプラモデルで見事に表現され、新鮮さと懐かしさが感じられる立体化となっている。
高頭身によって一つ一つの動きがよりダイナミックになり、アクションポーズを考えるのも非常に楽しい。「鳳王形態」もエフェクトパーツの派手さもさることながら、翼の角度調整で様々な表情付けが楽しめるのも嬉しい。
増幅アレンジで「龍王丸」のカッコ良さ、新たな魅力が溢れ、組み立ても非常に楽しいキットとなっている。