開発・発売元:BANDAI SPIRITS
発売日:2022年11月19日
価格:15,400円(税込)
ジャンル:プラモデル
サイズ:全高約189mm

今回レビューするのは、11月19日発売のガンプラ「MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム」。2004年10月から1年間にわたって放送されたTVシリーズ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」で、主人公のキラ・ヤマトが劇中後半に搭乗するモビルスーツ「ストライクフリーダムガンダム」を“究極の表現”を追求するMGEX(マスターグレード・エクストリーム)シリーズでガンプラ化したものです。
「機動戦士ガンダムSEED」シリーズは番組放送終了からすでに17年も経っているにもかかわらずいまだ根強い人気を博しており、中国・上海に「フリーダムガンダム」の実物大立像が建ち、今後新たな劇場版も公開予定であるなどさらなる発展を見せ続けるシリーズとなっています。
ザフトから隠れていた戦艦「エターナル」が捕捉されてしまい、2機の新型モビルスーツ「ストライクフリーダム」「インフィニットジャスティス」を組み上げていたクライン派が運営する“ファクトリー”を危険にさらす可能性が浮上。エターナルは高速航行性能を利用して脱出を図り、自らを囮としながらも完成したばかりのストライクフリーダムとインフィニットジャスティスを地球へ投下することも考慮した作戦に出た。
しかし、ザフト艦とそのモビルスーツの展開によってエターナルは思うように動けずにいた。その一報を聞いたキラ・ヤマトは、カガリの「ストライクルージュ」を借り地上からブースターを装備して大気圏を離脱、エターナルの救出に向かうのだった。
宇宙へ上がったストライクルージュは、キラの能力をもってしても全てに対抗することはできなかった。同胞バルトフェルドが「お前の機体を取ってこい!」と促し、エターナルへ入ったキラはラクスと再会。ストライクフリーダムに搭乗し参戦しエターナルと仲間を救うのだった。
このように「SEED DESTINY」でのストライクフリーダムお披露目回は、前作「機動戦士ガンダムSEED」でのフリーダム初登場時を彷彿とさせる劇的な演出で描かれました。機体は金色に光る内部フレームが最大の特徴となっていて、今回のMGEX化ではそこを最大限に表現することを主眼に置いて再構築されています。MGEXシリーズはこれまで積み重ねてきた技術と異素材の組み合せで機体ごとに設定したテーマを元に、MSの“極限表現”に挑むマスターグレードの中でもハイエンドブランドとされています。
今回の「MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム」ではMGシリーズが持つギミック・可動性能・スタイリング・内部構造はもちろんのこと、前述のとおりエクストリームポイントとして「ガンプラ史上最高峰の“金属表現”EXTREME METALLIC COMBINATION」を標榜しています。キットは3色ものコーティングが施されたパーツ・メタリック成型色・金属製のエッチングシールなどで現在考えうる究極の金属表現をプラモデルで追求しています。
発表されていた資料を読み込んでいくと、「PG UNLEASHED 1/60 RX-78-2 ガンダム」で培われたエクストラフィニッシュのパーツや金属のエッチングシールなどをMG 1/100サイズに凝縮したもののようでレビューできるのをとても楽しみにしていました。今回テストショットをお借りできましたので内部フレームを堪能する前編とフル装備の後編に分けてお送りしたいと思いますので前後編合わせてお楽しみいただければと思います。
なお、今回の記事は開発中の製品をもとに制作しております。製品版とは異なる場合がありますのでご了承ください。
▼MGEXシリーズに舞い降りるストライクフリーダム!
▼黄金に輝く内部フレームを究極の金属表現で追求!
▼各可動部に連動ギミックが光る手足の組み立て
▼フレーム状態でのディテールと可動性能をチェック!
「MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム」のキット内容をチェック!
それではキットの内容をチェックしていきましょう。ランナーはAからLの20枚、BA13スタンド一式、エモーションマニピュレーター、ビームサーベル、PET素材のビームシールド2枚、水転写デカール、メタリック3Dシール、金属製エッチングシール、組立説明書となっています。細かいディテールとカラーリングをパーツ分けで再現していてそれゆえパーツ数も多くなっている印象で組み応えありそうです。
エモーションマニピュレーター、PET素材ビームシールド(実際には2枚付属します)、ビームサーベル、水転写シール、メタリック3Dシール、金属製エッチングシール
組立開始。究極の金属表現をコーティングされたパーツで実感!
まずは頭部から組み立てていきます。前編ではフレームのみ組み立てていきますのでまだパーツは少なく感じるかもしれませんが、後編ではここに外装を組付けていくことになります。フレームは全身ゴールド系のパーツで構成されていてとてもキレイですね。
ツインアイはコーティングパーツかクリアーパーツの選択式となっていて好みで選べるようになっているのがうれしい設計です。各パーツはコーティングの有無にかかわらずアンダーゲート仕様になっているものが多くあります。ゲートから切り出した後にパーツ側も切り取ることを忘れないようにしましょう。
ボディ(上半身)を組み立てる
頭部はウォーミングアップ的に軽く作れました。今回のキットを作るうえでの作法(アンダーゲート処理など)を踏襲できましたのでこのままさらにガンプラ的な組み方を体感していきましょう。
ボディ(上半身)には首や肩、腹部などたくさんの可動性能を持った設計が施してあり、その分パーツ数も上がっていきます。今キットでは内部フレームさえも連動可動するようになっているなど意欲的な仕様にもなっています。ランナーからパーツを切り出して、どことどこが合わさって連動するのかがわかってくると組み立てながら“ほぉーっ!”と感動できる部分もあります。
腕部を組み立てる。ここは意外とあっさりとした印象です
ボディ(上半身)はなかなかの組み応えを見せてくれ、さらにこのキットのすごさを感じることもできましたしなにより究極の金属表現をまざまざと見せつけてくれました。ここに腕部や脚部が組み合わさるとすさまじい存在感があってそれだけでもディスプレイに耐えうるかもしれません。
腕部は意外とあっさりとしたパーツ群に見えると思います。これまでのPGUやEGなどで培われた設計思想をも感じるほどで組みやすさ優先で設計されているように感じました。肘関節はガンプラスタンダードともいうべき2重関節です。ハンドパーツも豊富でプレイバリューも高いですね。前腕にあるビームシールド基部も前側にスイングでせりだす楽しいギミックがあります。
ボディ(腰部)を組み立てる。機体を支える重要部は剛性感が高い!
腰部も上半身同様、ゴールドのフレームがふんだんに使われています。さらに脚部を大きく開かせる股関節の機構も大胆な設計がされています。ここではフロントとリアのスカートアーマーしかありませんがそれぞれに展開するギミックがついていますので最終装甲を付けた状態だともっと映えるようになるでしょう。
脚部を組み立てる。現時点で最高の組み応え!
腕部のわりとあっさりとした組み立て感覚から一転、脚部はなかなかのパーツ数をもって多数のギミックを実現している印象です。ガンプラならではの膝関節可動に伴うフレームの連動可動は組んで触って大満足な部位になります。キットの公式サイトに掲載されているCGアニメーションを手で実感できるほどなめらかでスムーズな動きにしびれると思います。
フレーム状態が完成した「MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム」
内部フレーム状態のストライクフリーダムが完成しました!ここまででMGクラスを凌駕する程の組み応えを感じるほどの工程がありました。コーティングパーツをはじめとしたゴールドのパーツで構成されたフレームは各部位が組み上がっていくたびにそのディテールと色味の違うゴールドとアクセントのエッチングシールなどによってとても満足度が高いものでした。
いくつもの種類のゴールドで構成されたフレームは光の当て方で表情を変えてくれるます。フレーム状態でも鑑賞に堪えるように感じましたのでキット2つ用意してどちらの状態でも飾っておきたい……そんな感覚にもなりました。もともと陰影が強い色ではありますがさらにスミ入れとトップコートでツヤを整えるとさらに完成度も上がるでしょう。
ここまで「MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム」【前編】はいかがだったでしょうか。事前のふれこみ通り内部フレームだけでこの構造と“究極の金属表現”を実現しています。3種類のコーティングパーツとゴールドの成型色で構築されていて組み上がってくると各々が自己主張をしながら内部フレームを構築しているのがわかります。
本帖最后由 红色的风 于 2022-11-16 23:20 编辑