MG PLAN303E ディープストライカー レビュー -

MG PLAN303E ディープストライカーは、月刊モデルグラフィックスにて連載された『ガンダムセンチネル』に登場するSガンダムの派生機『ディープストライカー』の1/100スケールモデルキットです。2002年に発売されたSガンダムをベースに、各部を新規造形で再現。約540㎜という圧巻サイズのメガ粒子砲や大型ディスク・レドーム、マルチ・センサー、ハの字型の背部大型ブースターなどが設定通りに造形され、各部にメッキ加工やメッシュパイプを採用するなど、重厚感とリアリティのある大型キットに仕上がっています。価格は21,600円(税込み)。

MGながら、バックパックや脚部ブースターユニットによってボリュームが増加し、圧巻のビッグサイズキットになっているMGディープストライカー。MG SガンダムとMG Ex-Sガンダムのパーツを流用しながらも、各部とも細く新造されているのでほぼ新作キットと呼べるくらいのものになっています。

Sガンダムの脚部が付属しないため、自立は出来ず、Ex-Sガンダムに付属していたものと同じ台座を使用してのディスプレイになります。台座は29cm☓18cmで、大型のメガ粒子砲を含むキットサイズは約54cm☓28cm。一般的なマスターグレードをディスプレイするスペースには全く収まりません。

形状が左右非対称で、向かって右側には大型のメガ粒子砲を装備しているため、わずかに左寄りに。それでもそこまで違和感はないスタイルでとどまっています。各部がビス止めするようになっていますし、全体的にかっちりとしているのでふらついたりポロリするところはありませんでした。

脚部はBstの発展型ブースターユニットを装備。プロペラントタンクを装備したロングサイズで、形状もハの字型になっています。
後部の造形は圧巻でゴチャッとしたところもありますが、メカメカしさ満載のディテールがガンダム・センチネル特有の良さを感じさせます。背負いものが大きいため気持ち腰部が後ろに反りますが、それでも気になるほどではないようです。
オレンジと白、グレーの配色が特徴的。Sガンダムとは異なるカラーリングがディープストライカーらしさを感じさせます。
頭部。一回り大きめだったSガンダムの頭部が新造され、全体的なバランスに合うよう小型になりました。頬や額、バルカン、とさかの一部などは細かく色分けされ、ゼータガンダムに似たシャープなフェイスになっています。額ととさかのセンサーはシールによる色分けで、シールの下は額はグレーパーツ、とさか部分はクリアーパーツになっています。
額のアンテナは引き出し可能。特に変形するわけではないですけど、引き出すことによってアンテナを折りたためるようになっています。アンテナは細身で安全加工などは無いため、破損させないよう注意が必要です。
インコムとインコムマウント時のとさかパーツが付属。インコムは内部にグレーパーツを挟み込むようになっていて細かく色分けされています。インコムの合わせ目は一応モールドの一部になっていますが、合わせ目消しは難しそうです。
インコムを取り付けた「Sガンダム仕様」。通常の「ディープストライカー仕様」とお好みでチョイスが可能です。
胸部。ガンダム型の胸部から突出した胸部増加パーツは地球外生物のような形状を連想させます。大型のIフィールド・ジェネレーターと冷却装置、各種センサー類を搭載した複合機器とのこと。フロント部のダクトや側面の内部露出部分は別パーツによって色分けされ、モールドも細かく入っています。
上部もオレンジパーツによって色分けされています。
胸部増加パーツは取り外しが可能で、取り外すとエアインテークなどを装備したおなじみのガンダムタイプ胸部が露出します。
上部のフィンや内部が露出したメカニカルな造形で新造された胸部。
エアインテークも内部が別パーツによって色分けされ、細かい部分にも手が加えられています。
胸部増加パーツを外したことでコックピットハッチが開閉可能に。それほど大きく開かないですし、コックピット内部は確認し辛いですが、ギミックの少ないこのキットにあっては楽しめる部分でもあるかと。
内部にマウントしているコックピットにはパイロットが造形してあります。
胸部増加パーツを色んな角度から。モールドやパネルラインも細かいですし、合わせ目はパネルラインと一体化。特に合わせ目を消す必要はありません。
腰部。こちらも胸部と同じく、全面に大きく突出した股間部増加パーツになっています。先端にIフィールド・ジェネレーターを搭載し、補助の熱核反応エンジンを内蔵しているとのこと。竜の顔のような特徴的な形状になっています。
股間部増加パーツも脱着可能。こちらは取り外すと腰内部パーツとその下の支柱部分がそのまま露出します。腹部と腰部は太めのダボで固定するようになっていますが、重量のあるバックパックを支えるための肝部分でもあるので、腰を回したりして破損させないよう大人しくしておいたほうが良さそうです。(まぁ、脚部のプロペラントタンクが台座によって支えられているので、そこまでの負担は無いです。)
股間部増加パーツを色んな角度から。歯のような形状を思わせるショックアブソーバーはオレンジとメタリックシルバーのパーツによって色分けされ、素組みでも十分な仕上がりになっています。側面のダクトは黄色いパーツによって色分けされ、目のような部分はグリーンのシールによる色分けです。
上部、下部のダクトや内部もパーツによって色分けされています。
ショックアブソーバーは適度に左右に可動し、ハの字にさせることができます。下部の合わせ目は段落ちモールドと凸凹のラインによってモールド化されています。
シリンダーシャフトも適度に可動させることができます。ですが少しきつめなので、あまり頻繁に可動させるとメタリックシルバーのメッキが剥がれてしまいます。
右椀部。肩から下の部分はそれほど複雑ではないですが、それでも最低限の色分けはされ、パーツも合わせ目が出ないような組み合わせになっています。
付け根はポリキャップによる接続で、しっかりと固定されるので可動も安定しています。
ショルダーアーマーはかなり細かく造形され、上部のフック型パーツや側面のウイング、ダクトなどもリアルになっています。側面脇のダクトも内部パーツと外部オレンジパーツによって色分けされています。
上部のグレーパーツを取り外すとSガンダムのウイングユニットなどを装備するポリキャップ式穴が露出します。下部にもポリキャップによる可動式の穴が付属しています。
ショルダーアーマーは回転可動させることで内部が露出。内部も細かいパーツの組み合わせによって色分けされ、モールド類もリアルに演出。合わせ目もパネルラインに沿ったものになっています。
外装アーマーは上部がスライド展開。
肘の可動はしっかりと。
ハンドパーツは親指と人差指、そして下部3本が連結されて独立可動します。強度は高めなので、特にフラフラするところはありませんでした。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、肩部は少し前後スイングが可能です。
左右へはショルダーアーマーが干渉するので少ししが上げることが出来ません。