変形構造の要なので特に手を入れるところもないので、すり合わせと僅かな合わせ目消しをする。

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[float=right]主翼上の別パーツが、そのままだと結構段差になるので、別パーツを裏からヤスリがけして薄く加工。
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※やまと注
翼下のパイロン基部を「断ち切り」という手法で成型するためと、主翼全体のヒケを防止するためにこのフタ部分が分割されているのですが、この部品自体も反りを防止するために4本のリブが立っていて、これが組立て時の段差の原因なんですね。(決して設計ミスなどではないゾ)
なので商品付属の組立て説明書でもこのリブは削り落してもらう指示になってマス。おそらく工場での生産時も「1工程」に数えているはずですが、こんな小さいリブ数本の有無で成型の挙動が変わるというのもなんだか興味深いお話です。
[float=right]段差ができないように慎重にすり合わせをしよう。焦りは禁物。
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[float=right]段差は消えたけど隙間がちょっと目立つなぁ、というわけで「GSIクレオス"Mr.セメントS(流し込みタイプ)"」を隙間に流しこむ。
そう、この接着剤はABSも接着できるのだ。
隙間に流してパーツを押さえることで流した部分のABSが溶けて隙間を少し埋めてくれる。流し込みタイプで水のようにサラサラなので、余計なところに流れ込まないよう慎重に。
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[float=right]胸パーツの側面に合わせ目が来るので、合わせ目を消しつつあとで組立ができるように裏のパーツを切断、側面だけ先に接着した。
ここの合わせ目は目立たないので上記のMr.セメントSで接着、合わせ目消しをした。
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[float=right]ボディは塗装の便を考えてそれぞれ途中まで組み立てておく。だいたい塗装後に組めるのでココは楽だね。
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PART 8:塗装テスト
キットのABS部分とポリパーツ、ちゃんと塗装は出来るのだろうか、というわけで実験してみた。
[float=right]肩のポリパーツと前腕のABSパーツを一切手を加えずエアブラシでラッカー塗料を塗装した。
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[float=right]これを爪でひっかいたりマスキングテープで剥がれの実験してみたり。
ABSのほうはまったく剥がれることもなく強めにガリガリしても剥がれる気配もなく。良好じゃん。
ポリパーツの方は…大方の予想通り塗料は力なく剥がれ、マスキングテープではキレイに全部とれてしまった。
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[float=right]それでは困るので、ポリパーツへの塗装を考えたところ「ミッチャクロンマルチクリヤー」というスプレータイプのプライマーを見つけた。ミッチャクロンは板金業界等で敵なしの定着性を誇る下地処理剤とのことだけど、こんなお手軽なスプレーがあったのだ。
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[float=right]というわけで早速スプレーを肩パーツ、市販のポリパーツに吹いて塗装までしてみた。
スプレーは素材を侵すこともないので安心。試しにABSにも吹いてみたけどこちらも素材を溶かすようなことはなかった。
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[float=right]結果としては、キットのパーツ、市販のパーツ共に少々の力では剥がれなくなった。特にマスキングテープをつけ剥がししてもまったく剥がれないのがすばらしい。
尖ったところなどエッジ部分は少し剥がれやすいようだが、多少の力で引っ掻いても全然剥がれない。
キットパーツで剥がれているところは少しミッチャクロンの吹き付けがムラになっていたところ。しっかり均一に吹いてやることは必要だね。
主にポリパーツ、金属(エッチングパーツ)にはミッチャクロンを吹いてあげるとよい。
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※やまと注
実はガイアノーツさんの「マルチプライマー」がズバリ「ミッチャクロン」だったりします。むむっ?と思ってよくラベルを見てみると、なんと「Technology by SOMAY-Q」の文字が(笑)
やまとマクロス艦カラーを再現した「MTCカラーセット」にも1本入ってます(宣伝)
こちらはビン入りなのでエアブラシなどで使用することになりますが、エアブラシを持っていない方にとってはスプレーの存在はありがたいですね。ガイアさん版は模型用に成分をより最適化している可能性もありますが(未確認です)、オリジナルのプライマーを使用しても下地に悪影響を与えずに十分効果が得られるのはKuWa氏の検証通りです。

というわけで下地加工と塗装前準備は以上。
全面塗装を前提とした流れを紹介したけど、関節加工や複数の合わせ目消しなど無塗装/部分塗装の際にも役立つのでは。
出来るだけ楽かつ簡単な方法をチョイスしたつもりなので、出来そうなことから取り入れてみてほしいな。
PART 9:完成!…じゃなくて…こ、コレは!?

ここまで来ていよいよ完成…!かと思いきや、さらにもう一歩進んだ作例を製作してくれておりました(^^;)
・・・そう、KuWa氏と言えば『電撃ホビーマガジン』さまで連載されていた『マクロス・ザ・ライド』のメインライターさんの一人でしたね。
そんなご縁?で最終完成形は「1/60完全変形VF-1X++ ハクナ機」ということに相成りますが、ここから先の工作はさすがにレベルが高すぎてやまとでは追い切れませんので(^^;)、『電撃ホビーマガジン』さまにバトンタッチです。
完成作例は10月13日・14日の全日本ホビーショーでも展示させて頂きましたが、改造部分の解説など詳しい作例記事を『電撃ホビーマガジン』さまに掲載予定ですのでお楽しみに!!
予告