「Figure-rise Standard Amplified -三幻神降臨- ラーの翼神竜」
今回レビューする「Figure-rise Standard Amplified -三幻神降臨- ラーの翼神竜」はアニメ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』で、マリクが使用する神のカードだ。ヒエラティックテキストを唱えた決闘者(デュエリスト)がコントロールを得る設定がある。球体形(スフィア・モード)、戦闘(バトル)モード、不死鳥(ゴッドフェニクス)という3つの形態を披露している。
「ラーの翼神竜」は三幻神の中でも効果が多く、マリク対孔雀舞戦で召喚された際の絶望感が特に印象に残っているカードだ。筆者が小学生の時、ゲーム「遊戯王4」にてマリクと対戦しまくって「ラーの翼神竜」を手に入れたものの、海馬デッキだったため使用不可で、交換も叶わずにお蔵入りになった思い出のあるカードだ。では早速「Figure-rise Standard Amplified -三幻神降臨- ラーの翼神竜」をレビューしていこうと思う。
全高約300mmの大型キット。専用のディスプレイベースが付属する。
「Figure-rise Standard Amplified -三幻神降臨- ラーの翼神竜」では球体形(スフィア・モード)をAmplified解釈の変形で再現。
神を創れる高揚感と圧倒的なパーツボリューム
まずはランナーを見ていこう。説明書を見た中では翼のディテールに力を入れていることがわかった。ランナーはA〜I、台座で2枚の合計14枚とシールでボリューム感のある構成となっている。ほとんど金色に輝くパーツで構成されている。台座も付属しているので、飾る楽しみも増えるだろう。
「Figure-rise Standard Amplified -三幻神降臨- ラーの翼神竜」パッケージイラスト
「Figure-rise Standard Amplified -三幻神降臨- ラーの翼神竜」ランナー一式
尻尾のパーツと宝玉、顔、舌のパーツで構成された多色成形ランナー。
翼の枠に使うパーツで、大きさのあるものが多い。モールドも入っているのでディテールが細かい印象。
メインの翼パーツ。これを組み合わせてメインの翼にする。
台座パーツとシール。専用のディスプレイベースがついている。
神々しさを見事に再現!
早速パーツを説明書通りに組み立てていく。色と大きさによって神々しさを見事に再現していると感じた。カクカクしていて鋭さのあるパーツが多いので組み上がった際のディテールも高そうだ。徹底して金色のパーツが多いので統一感のある印象を受けた。説明書通りにディスプレイベースから組み上げていく。
台座パーツ全景。溝で高さを細かく変えられるようになっている。最初に作る理由は完成パーツをここに挿して置けるようになっているからだ。
長さの違う調節パーツもあり、様々な角度や高さでディスプレイできる!
頭部は目の赤色をシールで再現。顎が可動し口内は細かく歯が並ぶほか、舌は別パーツ色分け再現される。
頭パーツは色が細かく分かれていて、牙のディテールも細かい。
パーツ全景。モールドが細かく入っておりディテールが細かい!
大型キットということもあり、ボディはかなり大きなパーツで構成される。複雑な造形ながら各部に関節が仕込まれる。
パーツが尖っているので、はめ込みの際は指が痛くならないように注意。
組み上がった際に、この少しの可動が意外と効いてくる!
しかし、この細かいディテールの出来栄えは素晴らしい。
全景を並べてみた。尻尾も可動できるようにボールジョイントとなっている。
尻尾完成。ピンセットと並べると大きさが1.5倍ほどとなっている。尻尾の大きさに驚いた。
一旦ここまでのパーツの寄りを並べてみた。鋭いディテールがなんともかっこいい!
手足は関節部の独特の造形に注目。各部にはヒエラティックテキストが細かく刻まれているので組んでいる途中にも発見があり楽しめる。
次に脚部パーツ。太もも付け根のボールジョイントの大きさに驚いた!
これはヒエラティックテキスト!!こんなところまで再現されているとは・・・
両肩パーツ全景。この部分も結構なボリューム感がある。
組み上げるとこのようなディテールとなり、爪の鋭さが特徴的だ。
ここまでの全パーツを並べてみた。かなりのボリューム感だ。撮影しながらで大体7時間ほどかかっている。
ダイナミックで変幻自在な翼パーツ!
残りは翼パーツを作れば完成だ。組み上がった際のダイナミックさを見せたいのでパーツを組み上げた姿はまだお預けにしたい。ここまで組み上げればもう一息で完成である。このキットの中でも重要な翼パーツについて早速見ていこう。
小さい翼と大きい翼を繋げるジョイントパーツ。可動域も大きいが、接続部分がしっかりしている印象だ。
ジョイントパーツと小さい翼が完成。この時点ではどういう可動をするかイメージがあまり湧かないがしっかり支えられる印象を受けた。
メインの翼は枠をはめ込んでいくように組み上げていく。翼膜の部分はコントラストの低いゴールドパーツを使用しているのでメリハリがある。
大きい翼の外枠をはめていく。爪部分もしっかりと可動する。
メインの片翼が完成。爪や各部、しっかりとエッヂが立っていて完成度が高い。
両翼が完成。翼を一本のパーツで支えているがしっかりと支えられている。縦、横に自在稼働させることができるので理想の位置に翼を持っていくことが可能となっている。
降臨!ラーの翼神竜!
以上で「Figure-rise Standard Amplified -三幻神降臨- ラーの翼神竜」が完成した。完成時の全高は約300mmで、翼を広げた際の全幅は約400mmにも及ぶ大ボリュームのキットだった。撮影含め制作時間は9時間ほどかかった。
金色に輝くラーの翼神竜が完成!撮影含め合計9時間ほどかかった大作だ。プラモデルというよりフィギュアに近いようなシームレスな造形になっている。
まずは正面から見ていこう。全高は約300mmとなっている。かなりのボリューム感だ。翼を広げた時は全幅約400mmにもなる。付属のディスプレイベースを使わずとも自立させやすいのもポイントだ。
後ろ姿は翼のおかげでボリューム感満載だ。大きめのジョイントパーツで巨大な翼でも余裕で保持できるようになっている。
横から見ると尻尾の長さが際立って見えるようになっている。上下左右の可動域もしっかり確保されているので動きがつけやすくなっている。
顔から首、肩のモールドの細かさを見てほしい。細い線、太い線、深さも箇所によってしっかりと分けられている。そのおかげでこの複雑な造形が出来上がっていると感じた。
見えづらい腹の裏がわにもしっかりモールドが刻み込まれている!こういう細かいところに神が宿ると感じた。
巨大な翼を接続するアーム部分の強度がしっかりしているおかげで、一番重量のある翼をしっかり保持できるようになっている。
ディスプレイベースは専用のジョイントパーツを用いて背中または腹に接続できる。パーツごと差し替えるのでディテールを損なうこともない。
背中と腹側にディスプレイベースで支えるためのパーツがついている。支える場所によって余計な突起をなくすこともできるので、細かいところまで手を抜かずに完成後のことも考えられているところに感動した。
ディスプレイベースで飛翔させた姿。まさに神が降臨したような迫力を出すことができる。翼の開き具合で表情を変えることも簡単だ。
Figure-rise Standard Amplifiedならではの解釈で「ラーの翼神竜」の球体形(スフィア・モード)を表現している。巨大な翼を前面に展開して球体のようなシルエットにすることができる。
球体形(スフィア・モード)はFigure-rise Standard Amplifiedアレンジとして翼で全身を覆うような姿に。
見事に球体と化してヒエラティックテキストを唱えるデュエリストが現れるのを待っている。
ここからは背景を黒に変更。2色のゴールドパーツを用いたディテール表現の魅力を探る。
やはり神の登場シーンといえば暗雲立ち込める黒いイメージなので黒背景でも撮影してみた。
天に昇るようなイメージで撮影。ここまで翼を広げた時の横幅は約400mmもある!
自立させてもしっかりとバランスが取れるのもGOOD
圧倒的な可動域!表現力の高いボリューム感のあるキット!
今回のキットは高級感とボリューム感を兼ね備えたキットだと感じた。特に印象的なのは黄金に輝く色彩だ。2色のゴールドパーツが使用されており、光沢の入った金色はライトの当て方によって様々な表情を見せてくれる。ランナーのボリューム感もさることながら、翼を広げた時の巨大さには驚かされた。そして最大の特徴は可動域の広さ。「ラーの翼神竜」はあまり動かないような見た目をしているのだが、Figure-rise Standard Amplifiedというフォーマットに落とし込むことで全身の可動機構で躍動感のある竜の姿を表現した。特に翼は自由に動かすことができるし、関節部の強度もかなりのもの。完成後もフィギュアのように動きをつけて楽しむことができた。
『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』の「三幻神」からは今回の「ラーの翼神竜」が最初の一体となるが、10月11日開催の「全日本模型ホビーショー」で第2弾として「オベリスクの巨神兵」の商品化が発表された。残るは「オシリスの天空竜」だ。Figure-rise Standard Amplifiedシリーズでの「三幻神」の勢揃いに期待したい。