◎彩色へのこだわり
テスト成形品による形状確認が行われると、次は製品化に向けて彩色の詳細が詰められてゆく。
まず工場からカラーサンプルが到着。カラーサンプルはデコレーションマスター(デコマス)と呼ばれる塗装見本を元に作成されたもので、これを使って成形色や塗装の確認が行われる。
塗り分けのミスなどはもちろん、微妙な色味の調整もこの時点で修正を指示。ハイクオリティな仕上がりに直結する入念な確認作業が続く。
<カラーサンプルに対する修正指示書>

デコレーションマスター(画像左)と工場カラーサンプル(画像右)を並べ、差異をチェックする修正指示書が作成される。
◎目が命!!
アグモンの大きな瞳や、ウォーグレイモンのキリっとした瞳は、キャラクターの魂が宿る大切なところ。
アグモンらしさ、ウォーグレイモンらしさをしっかり再現するために、色ツヤやプリント精度が検証される。
<アグモンの瞳の彩色、ウォーグレイモンの瞳のプリントに対する修正指示書>


▲まず検討されたのが、製品写真をメインにしたパターン。この例では側面は切り抜かれ、中身が見えるウィンドウパッケージを想定している。
<イラストをメインとするデザイン案>

◎パッケージもホンキ!!
フィギュア本体が完成しても、開発はまだまだ終わらない!!
製品にはそれを梱包するパッケージが必要となる。シリーズ全体のイメージを決定してしまう要素であり、コレクションアイテムとしてユーザーが直接手に取るものである、パッケージにも妥協したくない!!
その想いから、「超*化魂」ではパッケージデザインにもスタッフの並々ならぬ情熱が注がれている。
<商品画像をメインとするデザイン案>

▲もう1案提示されたのが、イラストを前面に配置したイメージ。
製品写真は背面。キャラクター性を押し出したパターンといえるだろう。
デザイナーからは、このイラスト込みで提案があったという。そのクオリティからもホンキ度がうかがえる。

▲通常、パッケージデザイン案は数パターンから検討されることが多い。ところがなんと本作のパッケージ案は、新規ブランド立ち上げということもあり、15案近く存在したという……!
<完成パッケージ>

▲こちらが完成したパッケージ。渡辺けんじ氏による描き下ろしイラストを全面に推したプレミアムな仕上がりで、左上の「DIECAST」の部分は箔押しになっている。
第2弾・メタルガルルモンと棚に並べてコレクションできるように、箱の高さは統一されている。
◎おまけ:続々開発も本格化!!
「超*化魂」は、パートナーデジモン8体だけでなく、様々なシリーズから人気デジモンを製品化していこうという壮大な野望を持ったシリーズ。
第2弾は「メタルガルルモン」、第3弾は過去にも製品化されたことのない「ディアボロモン」という意表を付くラインナップが決定している。それらの開発画稿もご紹介する。
今後の情報を要チェックだ!
<メタルガルルモン>

▲最初の3Dデータは、アグモンに比べてガブモンがかなり小さかった。しかしやはり成長期のサイズ感を揃えたいということから、ボリューム感の調整が指示される。
<ディアボロモン>

▲ケラモンの出力図に記された渡辺けんじ氏による修正案。