アウスラの胴体とコクピットを構成するプリムローズは、脱出ポッドとしての機能も備えており、分離時にはモビル・ポッドとして運用される。そしてこのプリムローズには、トランス・パックと同様の機構が採用されている。トランス・パック・システムによりアウスラがパックパックを換装することで、様々な任務に特化した専用MSの代替MSとなるように、プリムローズもまた装備に換装により多様な任務に特化した専用モビル・ポッドとして運用可能となっている。
その中核となる機構がベロウズ・フレームである。プリムローズの機首を構成するコクピットブロック、胸部前面装甲部、メインフレームは変形用関節で繋がれている。関節の底部に変形固定用のフックが設けられており、その基部にベロウズ・フレームを接続することで、MSの武装などを搭載が可能。MSから分離した状態でも武装が使用可能なため、脱出時におけるパイロットのサバイバリティが向上した。これは少数精鋭であるティターンズの優秀な人材の損耗を避けるために提案された回収システムのひとつである。
さらベロウズ・フレームを介して動力の供給や操作系統へのリンクなどもなされるため、MSの腕部で保持した際と同じように使用できる。また、ベロウズ・フレームはMSの腕部に代わって関節の基部に接続し、保持した武装などを運用することが可能。他の関節基部にも接続できるため、簡易的な四肢パーツとしての機能も有している。こうした機能は後にガンダムTR-6で採用される「万能化換装システム」で、BUNNySによる管制でより高度な運用が可能となった。
一年戦争中、そして戦後にかけて、RX-78とその系列機には様々な強化装備が開発、運用された。これら強化装備の運用データの収集を運用目的のひとつとして開発された機体が、RX-122 ケルデルクである。ケルデルクで収集されたデータは、「TR計画」の当初の目的であった次世代主力機であるガンダムTR-S［ヘイズル・フレア］用の新型汎用装備-Gパーツや［フルドドⅡ］な-開発計画に反映されている。また、これらの各種強化装備の互換性を確保しているものが、アウスラとベロウズフレームを介した換装システムである。
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